このページを見ている皆さんも新聞やテレビで最近耳にしていることが多いこの話題、ご存知の方も多いでしょうが、今一度このブログでも触れておきたいと思います。
・「相続登記の義務化」はどうして始まるの?
現在、日本全体で空き家が増えていく一方となっています。また加えて管理されていない空き家、所有者不明の空き家が増えている現状が家の所有者だけの問題ではなく地域の安全、周辺市場価値の低下を招く恐れがあるという事に対して国が問題解決の一助として新たに制度として開始されることになりました。
・なぜみんな相続登記をしないの?
これは単純に”めんどくさい”というのが多くの理由ではないでしょうか。”めんどくさい”の内容も色々とあると思います。まず、日常では聞き慣れない法令用語や法務局が出してくれている参考資料に普段聞き慣れない用語がちりばめられていると、相続登記をしようとする上げた腰を落としたくなりますよね。また手続きに関する証明書類の収集、法務局への足を運ばないといけないというめんどくささ、相続人が二人以上いる時の各所話し合い、印鑑をもらうことへの色々なハードルが待ち受けていると思うと、一回下げた腰は永遠に再度上げる気にはならないかも。また司法書士に頼むとしても費用はどこから捻出するかでまた一歩も二歩も足が遠のきますよね。
特に今後も不動産を売却する予定がなければ今まではずっと腰を上げなくても良かったのが現在の制度だったのです。
・相続登記をしないとどうなるの?
令和6年4月1日以降から相続人が相続した不動産があると知った時から3年以内に相続登記しないと10万円以下の過料が課せられます。これは令和6年4月1日以前に相続した土地がある場合も遡って過料の対象になるようです。また過料を払ったからといって相続登記をする義務を逃れられるわけではなく、過料を払った後も相続登記の義務は逃れられません。
不動産の売却をお手伝いさせて頂いている仕事上、やはり相続登記は早めに終わらすのが一番というのはすごく感じます。なぜかというとまず放置することによる相続人の増加が手続きの複雑さを一層増すだけで良い事なしです。また、相続登記を放置しても誰も問題解決はしてくれないということ。次の世代に残しても恨み節しか聞こえてきません。また要らない空き家を手放すにはやはり手離そうとする人自身の所有になっておかねば何にも出来ません。
相続登記の手続きはやってみれば実は案外自分ですべて出来てしまうことがあるのは少し、希望があるところ。
わたしも個人的に先日初めて登記手続きというのをやってみました。わたしも必要に迫られて渋々という感じではあったんですが、色々なところを廻りながらすこし思ったのが「みんなこうやって大人になって行くのだな」と。
手続きを自分で進めながら各制度の仕組みをしり、家族の歴史を垣間見れたりするのも案外先代がくれた世間を知るという成長の機会かも?すごく良いように解釈してますが、そんなに相続登記の手続きはハードルは高くないですし、今できることは今しておくのが一番というのが結論です。
今後の参考になれば幸いです。